ありがとうの箱

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我が尊敬する男

その男は漁師だ。
自分の船を操り、荒れる黒潮の上で戦ってきた。
その男はつるっぱげだ。
形の良い頭に、申し訳なさそうに白髪が付着している。


その漁師は、自らが釣ってきた魚を市場にながす他に、お客を船に乗せて漁を楽しんで貰うという仕事もしていた。
海っちゅーのは、気ままなもので、釣れる釣れないの波が激しい。
しかし、釣れなくても同等の料金を頂かざるを得ないのが商売だ。
そのために、漁師は早朝3時に起きてその日のお客が釣れなかったときのための魚を釣り、無料で差し上げてたんだってさ。
そうやった心配りが、いつもお客が途切れさせず、人気の船になったという。

そのつるっぱげは、かつて日本国の行ったシベリア出兵に召集された。その後、現地でロシアの捕虜となったらしい。
極寒の地での、人間としての扱いをうけない生活。
自分には想像できない。
その見返りとして、日本政府から、わずかばかりの補助金が出ているらしい。
そのお金を、オレなんかのために送ってくれていた。
オレが「人としての普通の生活ができるように」、って。
当時、のうのうと生きていたクサレ学生は
そういう風に生まれたお金だって知らなかった。



人のために自分の時間を犠牲にできる。
例えそれがエゴや、自己保身だったとしても、オレは素直に称賛する。
人が気持ち良く帰ってもらうために、自分に出来ることを考え、毎日実践していたその漁師の姿は素敵だと思う。

「どんな形で生まれたお金でも、その価値に変わりはない」
っていう側面も確かにある。
でもオレは、そうは思わない。
綺麗事だとは思うけど、汚い手法で得たお金は、その金で得た商品の価値を薄っぺらくすると思う。
オレはお金持ちには、そこまでなりたくない。
心のこもったお金の価値が薄れそうで怖いから。


その男は、心に響く唄声を持つ。
暖かい響きに、誰もが笑顔になる。
その男は、学校の勉強ができない。
しかし、他の誰よりも動き、誰よりも仕事ができる。


今、そのつるっぱげが何歳になったのかは知らないけど、今でも男前なんすよ。
鼻筋がスッとしてて。
うちのばぁちゃん、ナイスゲット☆

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